身元保証サービスとは?あなたの老後を守る完全ガイド

一般社団法人くらすまいる保証協会 代表理事の西田です。

老後は人生の黄金期と言われますが、それには安心して過ごせる環境が必要です。
特に70代〜80代の方が直面する可能性のある独居や健康問題、さらには急な事故や病気の際には、身元保証サービスが大きな安心感を提供します。
この記事では、身元保証サービスがどのようにあなたの老後を守るのか、そのメリットと選び方について解説します。

また、令和5年8月に総務省行政評価局から発行された
「身元保証等高齢者サポート事業における消費者保護の推進に関する調査 結果報告書」
によると身元保証団体によるトラブルも多く発生しているようです。
現状では直接規律・監督する法令・制度等がないため、十分な対策がなされていないことが現状です。
そのためにも事業者の選定が非常に重要となってきますので、こちらのサイトを参考にして頂ければ幸いです。

身元保証サービスの基本
身元保証サービスは、入院や介護施設入居時に必要となる「身元保証人」の役割を代行するサービスです。
独居生活を送る高齢者や家族が遠方に住んでいる場合、身元保証人の確保が難しいことがあります。
こうしたサービスは、そんな時に必要なサポートを提供し、老後の安心を守ります。
簡単なイメージでいうと「家族代行」と思っていただければ大丈夫です。
日常生活の中でお買い物の同行や入院などの付き添いや相談、緊急時の駆けつけや入退院時の身元保証、いざという時の対応など身近な家族に相談したり、してもらいたいことを依頼することができます。

身元保証サービスのメリット
緊急時の安心:名古屋市内であれば1時間以内に緊急駆けつけを対応しているため、安心して生活を送ることができます。
生活のサポート:日常生活での小さな困りごとから、公的機関との手続きのサポートまで幅広いサービスを提供します。
精神的な安定:一人で抱え込みがちな不安や悩みを、専門のスタッフと共有できるため、精神的な安定を得られます。
いざという時の安心:葬儀の手配から喪主の代行、ご納骨や葬儀後の手続きまで代行するため、逝去後の不安がなくなります。

身元保証サービスの選び方
信頼性の確認:重要事項説明や弁護士の立ち会いや監査など不正なお金の利用がない仕組みになっているか確認しましょう。
サービス内容の比較:自分のニーズに合ったサービス内容かどうかを確認し、必要なサポートを提供しているかをチェックします。
料金プランの確認:隠れた費用がないか、料金プランをしっかりと確認しましょう。
地域性:緊急時にはすぐの駆けつけが必要になるため、お住まいの地域に根ざした団体を選ぶことが重要です。

身元保証サービス利用時の注意点
身元保証サービスを選ぶ際は、契約内容をよく理解し、サービスの範囲や料金、解約条件など、細かい部分まで確認することが重要です。
また、定期的にサービスの内容や料金プランが更新されることがあるため、最新の情報に注意を払う必要があります。
特に注意が必要なことは次のとおりです。
1、法律専門家が介在する「三者間契約」の存在
2、契約内容を理解しやすい「重要事項説明書」の作成
3、預託金が安全に保全されるための「分割管理」の実施
4、定期的に法律専門家による「監査」が行われること
5、緊急時の対応が可能な「地域」の選定
上記の5つの項目があるかの確認が先述の総務省行政評価局から発行された報告書を見ても必須なことがわかります。
次のセクションからは、この5つの項目について解説いたします。

1、法律専門家が介在する「三者間契約」の存在
くらすまいる保証協会ではご利用者側のお知り合いの弁護士、または当団体からお客様へ紹介をする弁護士の立ち会いのもと、契約をおこないます。
契約の際には弁護士による相続人調査も行います。
これにより相続時のトラブル回避はもちろんのこと、ご利用される方がトラブルに巻き込まれることがないような仕組みになっています。
ご利用者の方が不利になるような契約にしないためでもあり、寄付金の強要がないようにするための仕組みです。
弁護士立ち会いや相続人調査の費用はかかりますが、ご利用される方の資産を守るためとご理解をお願いしています。

2、契約内容を理解しやすい「重要事項説明書」の作成
身元保証契約の際の契約内容は非常に多く複雑です。一般の方であれば読みにくさも感じることだと思います。
その内容をわかりやすく抜粋したものが「重要事項説明書」です。
この「重要事項説明書」をご本人だけで確認するのではなく、ご友人や親族、ケアマネジャーなど頼りにしている方と共に確認をさせていただきます。
もし頼りにしている方が不在の場合は説明の様子を動画で撮影し、あとで見返すことができたり、強要がなかったことの証拠として残すようにしています。
この「重要事項説明書」をもとに契約書を製本し、これをもとに弁護士との立ち会い契約を行います。

3、預託金が安全に保全されるための「分割管理」の実施
総務省行政評価局から発行された報告書の内容にも記載がありましたが、杜撰な預託金管理がされている事業者も多くありました。
預託金は安全に保全するために金利はつきませんが「決済用口座」に一旦預け入れされ、ご利用の都度、当団体に入金される仕組みにしています。
どなたがいくら預け入れされているか見える化されているからこそ、解約もすぐに応じることができる管理体制が当団体では備わっています。

4、定期的に法律専門家による「監査」が行われること
ご利用の方からお預かりさせていただいたお金は第三者である弁護士が適切に管理いたします。
具体的には3ヶ月に一度、弁護士からの監査が入り、チェックを受けたうえで利用実績や残高を報告させていただいています。
このような法律専門家のチェックを受け、報告をする仕組みになっていることが重要です。

5、緊急時の対応が可能な「地域」の選定
当団体は名古屋市内の中心部にもあたる昭和区が拠点となります。
名古屋市内から原則1時間以内に駆けつけができる範囲での活動エリアとなっています。
いざという時のためにどこが拠点なのか?駆けつけが本当にできるのか確認をしておくことをお勧めしております。

どんなトラブルがあったのか?(引用:身元保証等高齢者サポート事業における 消費者保護の推進に関する調査 結果報告書)
・判断能力が不十分なのに契約を締結させられた。
・親族への連絡をせずに契約を締結し親族間のトラブルに発展した
・特定の親族に遺産を相続させたい意思があったのに入所する施設から遺言書に「遺産は全て事業者に遺贈する記載になっていた」連絡があり、その後修正を求めたが修正後も全財産を事業者に遺贈する記載になっていた
など、多くのトラブルの相談が寄せられています。そのため、事業者選びは慎重にチェックしていただくことをお勧めしています。

私たちは、司法書士や弁護士と共に数年間相談と打ち合わせを繰り返し、この報告書をもとに立ち上げた身元保証団体です。
まだ立ち上げ間もない団体ですが「笑顔で暮らすことができる社会」のためにこの事業を始めました。
身元保証サービスは高齢の方が安心して笑顔で暮らすための強力なサポートです。
より充実した老後生活を送るために今回のブログが、あなたのお役に立てれば幸いです。